はじめに
「ホームページ?うちは紹介でやってきたから必要ないよ」
「5年前に作ったけど、問い合わせなんて一度も来たことがない」
建設業界の社長さんとお話しすると、この2つのどちらかをよく耳にします。ホームページを持っていない方も、持っているけど活用できていない方も、共通しているのは「Webはよくわからない」「本当に効果があるのか疑問」という気持ちではないでしょうか。
現場仕事で朝から晩まで忙しい。見積もり作成や職人さんの手配で手一杯。そんな状況で、ホームページのことまで考える余裕がないのは当然です。
ただ、少しだけ立ち止まって考えてみてください。紹介元の社長が引退したら、今の仕事量を維持できますか。若い職人を採用したいと思ったとき、あなたの会社の魅力をどうやって伝えますか。
この記事では、「これからホームページを作ろうか迷っている方」にも「今あるホームページを見直したい方」にも役立つ基礎知識をお伝えします。専門用語は使いません。「うちでもできそうだ」と思っていただけるよう、できるだけわかりやすくお話しします。
そもそも建設会社にホームページは必要なのか?
「紹介だけで十分」が難しくなっている現実
長年、紹介や口コミだけで仕事を続けてこられた会社は多いと思います。信頼関係で成り立つ建設業界では、それが自然な形でした。
しかし、最近こんな変化を感じていませんか。
付き合いの長かった元請け会社が廃業した。紹介してくれていた知り合いの社長が引退した。気づけば、新しい仕事の入り口が減っている——。
紹介だけに頼るビジネスは、紹介元がいなくなった瞬間に行き詰まります。これは「紹介が悪い」という話ではなく、「紹介だけでは不安定」という現実の話です。

お客さんの探し方が変わった
リフォームを考えている施主さんは、どうやって業者を探すでしょうか。10年前なら、近所の人に聞いたり、チラシを見たりしていたかもしれません。
今は違います。まずスマホで「〇〇市 外壁塗装」「△△市 工務店 おすすめ」と検索します。そこで出てきた会社のホームページを見て、「ここに頼もうかな」と候補を絞ります。
つまり、ホームページがなければ、検索結果に出てきません。検索結果に出てこなければ、お客さんの選択肢に入りません。どれだけ腕が良くても、存在を知られなければ依頼のしようがないのです。
元請けやゼネコンも「検索」で協力会社を探す時代
これは施主さんだけの話ではありません。元請け会社やゼネコンの担当者も、新しい協力会社を探すときにインターネットを使います。
「この地域で電気工事ができる会社はないか」「急ぎで対応してくれる塗装屋さんを探したい」——そんなときに検索して、ホームページを見て判断するケースが増えています。
ホームページがない会社、あっても情報が古い会社は、「本当に営業しているのか」「しっかりした会社なのか」と不安に思われてしまいます。
結論として、ホームページは「あったほうがいい」ではなく、「ないと機会を逃す」時代になっています。
「作っただけ」では意味がない——ホームページが機能しない3つのパターン
ホームページを持っている会社でも、「問い合わせが来たことがない」という声は珍しくありません。それは、ホームページが「機能していない」状態だからです。
これからホームページを作る方は「こうならないように」、すでに持っている方は「当てはまっていないか」という視点で読んでみてください。
パターン① 会社概要だけの「名刺サイト」
会社名、住所、電話番号、代表挨拶。それだけが載っているホームページをよく見かけます。名刺をそのままWebに載せたような状態です。
お客さんが知りたいのは、「この会社はどんな仕事をしてくれるのか」「頼んだらどうなるのか」ということです。会社概要だけでは、判断材料がありません。結果、「よくわからないからやめておこう」と別の会社に流れてしまいます。
パターン② 何年も更新されていない「放置サイト」
「お知らせ」の最新記事が「2019年 年末年始休業のお知らせ」——こんなホームページを見たら、あなたはどう思いますか。
「この会社、まだやっているのかな」「ちゃんとした会社なのかな」と不安になるはずです。更新されていないホームページは、会社の信頼を下げてしまいます。
パターン③ スマホで見づらい「古いデザイン」
パソコンでは普通に見えても、スマホで開くと文字が小さすぎたり、ボタンが押しにくかったりするホームページがあります。
今、ホームページを見る人の7割以上はスマホからアクセスしています。スマホで見づらいということは、ほとんどのお客さんにとって見づらいということです。

新規制作でもリニューアルでも押さえるべき「5つのポイント」
ホームページを新しく作る場合でも、今あるホームページを作り直す場合でも、押さえるべきポイントは共通しています。難しいことではありません。一つずつ確認してみましょう。
ポイント① 「施工事例」は写真付きで載せる
お客さんが一番見たいのは、「この会社に頼んだらどんな仕事をしてくれるのか」です。それを伝えるのが施工事例であり、言葉で長々と説明するより、写真1枚のほうがずっと伝わります。
載せ方のコツは、ただ写真を並べるだけでなく、少し情報を添えることです。
悪い例:「外壁塗装工事」とだけ書いて写真を載せる
良い例:「〇〇市 A様邸|築25年で色あせていた外壁を、明るいベージュに塗り替えました。A様からは『近所の人に褒められた』と嬉しいお言葉をいただきました」
「どこで」「どんな工事をして」「お客さんがどう感じたか」が入ると、見ている人は自分の家を重ねてイメージしやすくなります。写真はスマホで撮ったもので十分です。特に工事前と工事後を並べた写真は効果的です。

ポイント② 「選ばれる理由」をお客さん目線で書く
「創業30年の信頼と実績」「丁寧な施工を心がけています」——よく見かける言葉ですが、正直なところ、どの会社も同じように見えてしまいます。
大切なのは、お客さんの悩みに寄り添った言葉で伝えることです。
変換の例を挙げます。
「当社は地域密着で30年」という言葉は、「急なトラブルでも〇〇市内なら最短30分でお伺いします」と言い換えられます。
「丁寧な施工」という言葉は、「ご近所への挨拶回り、毎日の清掃、養生の徹底。”迷惑をかけたくない”というお客様の気持ちに応えます」と言い換えられます。
「自分たちの強み」ではなく、「お客さんのどんな困りごとを解決できるか」という視点で書くと、ぐっと伝わりやすくなります。
ポイント③ 「対応エリア」と「連絡先」を目立たせる
せっかくホームページを見て「良さそうだな」と思っても、「この地域まで来てくれるのかな」「どこに連絡すればいいのかな」とわからなければ、お客さんは離れてしまいます。
対応エリアは、「〇〇県全域」のような曖昧な書き方ではなく、「〇〇市、△△市、□□町を中心に対応しています」と具体的な地名を挙げましょう。
電話番号はページの上部に大きく表示し、スマホでタップすればそのまま電話がかけられるようにしておくと便利です。「まずはご相談だけでも大丈夫です」という一言を添えるだけで、問い合わせのハードルがぐっと下がります。
ポイント④ 「会社の雰囲気」が伝わる写真を入れる
建設業は、人が家に来て作業をする仕事です。お客さんにとって、「どんな人が来るのか」は大きな関心事です。
社長やスタッフの顔写真があるだけで、安心感は格段に上がります。作業着姿で構いません。むしろ、スーツより現場の服装のほうがリアリティがあります。
また、採用を考えている会社にとっても、この点は重要です。求職者は応募前に必ずホームページを見ます。「どんな会社なんだろう」「どんな人が働いているんだろう」とイメージできないと、応募をためらってしまいます。
ポイント⑤ 「更新できる仕組み」を用意しておく
ホームページは作って終わりではありません。施工事例が増えたら追加する、年末年始の休業をお知らせする、そうした更新が信頼につながります。
更新されているホームページは、「この会社はちゃんと動いている」という印象を与えます。また、検索エンジンの評価にも良い影響があると言われています。
自分で更新するのが難しければ、制作会社に更新を依頼できる契約にしておく方法もあります。「作った後どうするか」を最初に考えておくことが大切です。
ホームページで変わった建設会社の話
事例① 初めてホームページを作った塗装会社
ある外壁塗装専門の会社は、従業員4名の小さな会社です。創業から15年間、ずっと紹介と下請けだけでやってきました。「うちにホームページは関係ない」と思っていました。
しかし、長年仕事をもらっていた元請け会社の担当者が退職し、仕事が急に減りました。「このままではまずい」と、初めてホームページを作ることにしたのです。
作ったホームページには、過去の施工事例を10件、ビフォーアフターの写真付きで掲載しました。対応エリアを「〇〇市・△△市専門」と明確にし、社長の顔写真と挨拶も載せました。
公開から半年後、問い合わせは月に3〜4件入るようになりました。「ホームページを見て電話しました」というお客さんが増え、下請け比率は90%から60%に改善しました。
社長はこう話しています。「正直、半信半疑だった。でも今では”うちの営業マン”として頼りにしています」
事例② 10年放置のホームページをリニューアルした工務店
別の工務店は、10年前に30万円かけてホームページを作りましたが、その後ほとんど手をつけていませんでした。スマホで見ると文字が小さく、施工事例も古いものが3件だけ。問い合わせは年に1〜2件あるかないかでした。
「ホームページなんて役に立たない」と思っていた社長でしたが、同業の仲間から「リニューアルしたら問い合わせが増えた」と聞き、試しに見直すことにしました。
スマホでも見やすいデザインに変え、施工事例を20件に増やしました。「小さな修繕もお気軽に」「女性スタッフも在籍」といった強みも追加しました。
リニューアルから1年後、問い合わせは月に2〜3件のペースになりました。さらに、「ホームページを見て応募しました」という若い求職者も現れ、初めて新卒採用に成功しました。
社長はこう振り返ります。「同じホームページでも、中身を変えるだけでこんなに違うとは思わなかった」
ホームページ制作、何から始めればいい?
ここまで読んで、「うちもホームページを考えたほうがいいかな」と思った方もいるかもしれません。では、具体的に何から始めればよいのでしょうか。
忙しい社長さんには「業者に任せる」がおすすめ
自分で作る方法と、業者に頼む方法があります。自分で作れば費用は抑えられますが、時間がかかりますし、仕上がりには限界があります。
現場仕事で忙しい社長さんには、正直なところ、業者に任せるほうが現実的です。本業に集中できる時間を確保するほうが、結果的に得になるからです。
業者選びで失敗しないコツ
業者を選ぶときは、以下の点を確認してください。
まず、建設業界での実績があるかどうか。業界のことをわかっている会社のほうが、話が早く、的を射た提案をしてくれます。
次に、「作って終わり」ではなく、更新やサポートについても確認しておくこと。公開後に「施工事例を追加したい」と思ったとき、どう対応してもらえるかは重要です。
そして、見積もりの内訳を明確に説明してくれるかどうか。不明瞭な見積もりを出す業者は避けたほうが無難です。
最初から完璧を目指す必要はありません。まずは相談してみて、「自社に何が必要か」を整理するところから始めてみてはいかがでしょうか。
まとめ
建設会社にとって、ホームページは「あれば便利」ではなく「ないと機会を逃す」存在になっています。
ただし、作っただけでは意味がありません。大切なのは、次の5つのポイントを押さえることです。
- 施工事例を写真付きで載せる
- 選ばれる理由をお客さん目線で伝える
- 連絡先と対応エリアをわかりやすく表示する
- 会社の雰囲気が伝わる写真を入れる
- 更新できる仕組みを作っておく
この5つを押さえれば、ホームページは「24時間働く営業マン」として活躍してくれます。
「うちもそろそろ考えたほうがいいかな」——そう思ったときが、始めどきです。
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